2010/11/06

ミスコン、オンパレードの香港のTV

昨日、預かった大急ぎのギター2本のために、明け方の7時まで掛かってしまう。まあ、仕事が遅いと言ってしまえばそれまでなのだが・・・・。最近のギターは、クルマほどではないにしても、複雑化してきているのも事実である。もちろん、昔ながらのシンプルなモノも多いことは多いのだが、自分はこの新式配線ギターがチックと苦手である。っちゅうより大嫌い? クルマも以前の整備工場で整備の職人さんが、と云うよりコンピューターで云々と云う感じらしい。ああ、もちっと腕を上げんとイカンイカンと反省する。

それでも、11時ちょい過ぎにはサクッとムクッと起き、いつもと同じ行動。つまり、シャワーをしてメシ!である。昨日、香港の帰りがけに「CITY SUPER」で買ってきた、温泉たまご2個をドンブリ飯の上に乗せタレをかけパクつく、思わず「ウンメ~ッ!」のウメキ声。サイドには、昆布の佃煮と梅干し、それと焼き海苔と云う自分にしては、実にシンプル?なもの。

珈琲を淹れまったりしたところで、JULIOから電話が入り14時にいつものマックで落ち合う約束をする。でもって、PCをあけメール&ニュースのチェックに続き、ギターのリペア&セットアップ。約束の14時少し前に家を出てマックへ。香港、台湾、中国等でも超売れっ子なのにも拘らず、彼ら(SOLER)はいつも時間を守ってくれるので助かる。しかしながら、やはり彼らは目立つので、サクッと用事を済ませあとの細かい事は、電話でと云う事になる。んでもって、自宅に戻って作業再開。きょうの快歩は、少しは早目の19時ちょうどから20時30分まで。でもって、23時過ぎにPEDROから、ギターが持ち込まれる予定。あすは、15時から澳門半島側にあるカルチャーセンター内で、2010 HUSHのためのプレス・カンファレンスがある。したがって、その10分前には現場でバンドメンバー達と待ち合わせる事になっている。ここで、先日お知らせしました「2010 HUSH」での自分たちの出演時間ですが、オーガナイザーからの連絡によると、当初16時からの予定が19時55分からのスタートに変更になりましたので、ここにお知らせいたします。まッ、澳門的と云えばそれまでですが、自分もスッカリ慣れてしまっているので、ビクともしません勝つまでは ・・・・って、ねえ。

んで、いつものように急に話しは変わって、ギター修理の作業中にテレビをつけていたら「國際中華小姐競選」と云うタイトルが・・・。確か香港には「香港小姐競選」「亞州小姐競選」というミスコンも存在し、毎年行われていて女優さんも多く輩出している。もちろん、キレイなお姉さま方を見るのはヤブサカではない?っちゅうより大好き!なのだが、それにしてもねェ?いくら、チャイニーズの人口が多いからと云ってもなァ・・・・ポリポリ。

不思議なのは、「國際中華小姐競選」と云うタイトルなのにも拘らず、またぞろ澳門、香港と云う中華圏からも参加させると云う、節操の無さは呆れるばかり。「亞州小姐競選」に至っては、いったいいつ選んだかわからない日本代表!なんかも居たりしちゃって、まるで取って付けたのが如くの有様。まあ、単なるお飾りなのはわかってはいるのだが、まるでどこぞの政府の如く、如何にも優勝は当然〇〇XXでなければならないようで、実に狡猾な演出ではないのか?キレイなオネエさまにカコつけて、キレイごとを並べる主催者に、キレるGであった。

2010/11/05

帰ってきたぞ~い、澳門!

自分にとっては、ひさしぶりとも言える仕事っぽい事項も終わり、一路澳門への帰途につく。帰りがけにはIFCにある「CITY SUPER」にもチラッと寄り、ちゃっかしリトルマーメイドのパンを買い込む。もちろん、それはフェリーでパクつくためのモノ。んで、その他にもタンマリと買い込んだのだが、きょうは「またかよ~」と云われそうなのでやめときまひょ。で、16時チョィ過ぎには予定通り、無事澳門に到着。でもって、28Aのバスにて氹仔(タムチャイ)の我が家へ。

自宅に戻ってから、ラゲッジ等の荷をほどきシャワー。マッタリひと休みして、用事を思い出し慌てて銀行へ。ちょうどBNU銀行で並んでいた時にまず、Michealから電話がり、続いてDinoからも電話が入る。彼は18時前には澳門入りするとの事で、またまたギターのセットアップの依頼を受けた。何やらきょうは、Julioのベースもあるとの事で、前回と同じくマックで待ち合わせる。

それまで時間があるので、銀行での所用を済ませたあとにマイケルと「銀豊茶餐廳」で珈琲ズルッピー。そうこうしてるうちに「あと10分ほどで到着する」とDinoより電話が入る。Kさんに電話を入れ、しばらくしたらDinoと共にオフィスへ伺う事を告げる。Julioのほうは、直接Kさんのオフィスに直行する。暫くしてみんなとも合流してSUGIギターのモニターの件で打ち合わせ。日本を除くアジア圏では「SOLER」がはじめてのモニターらしく、彼等も恐縮していた。

なぜなら「SUGI GUITARS」では、彼らの専用モデルをわざわざ制作するとの事で、おそらく「SOLER」にとっても初めての事ではなかろうか?兎にも角にも、皆がお互いに持ちつ持たれつバランスがうまく取れればと自分は思っている。あとは、何事もなくスムーズに事が運べば最高。で、ひさしぶりの快歩を20時ちょうどからスタートする。きょうはあまり無理をせず、約1時間ほどの快歩となった。

2010/11/04

Gさん連日ご贔屓の居酒屋でワタミる

香港滞在も残すところあと1日となり、自分の習性からか?時間さえあれば、香港のあちこちに顔を出す行動は相変わらず。それも、スーパーや市場&ショッピングモールばかり。良く言えば、現地の日常を肌で感じる?それとも、旅行の仕方を知らない?ではあるが、これは昔から世界中へ行っても同じ行動なのだから、自分の超本質的な部分または、心底そう云う事が好きなのであろう。

でもって、きのうきょうと、自由になったのは何れも16時以降となってしまったが、MTRを駆使してできるだけ動きまわった。んで、きのうの夕食をTさん(日本人)と、James(シンガポール人)&Gay(香港人)と自分の計4人で、ナンと日本の有名居酒屋(こちらでは居食屋)「和民」でとる。3人とも何かとニュースでも取り上げられるファンド会社の人間達で、自分とはまるで住む世界は違うが付き合いも長いのはもちろん、ノリが自分と妙に似ている連中である。

3人揃って写真!と云う事も考えたが、この業界の人間は意外とと云うか嫌がる人間も多い。したがって、自分もヒトの事は言えないので辞める事にした。彼ら3人とも自分に比べりゃあ、社会的な信用もあり、奥さんも子供もいる立派な社会人でそれなりに成功している連中である。で、きょうも自分にとっては公用?から解き離れて行ったのは、なんとも懐かしい「太古城」である。ここは、日本人居住者の割合が、香港のなかでもかなり高い場所である。

したがって、昔から「JUSCO」「UNY(現在では名称が変わってAPITAに変更されている)」などがあり、澳門在住の自分には咽喉から手が出そうになる食材のオンパレードで、さらにスタッフも日本流ホスピタリティが行き届いていて、ビックリする。で、APITAで名前だけはネット等で認識している「男前豆腐」を実際に見ることができGさん感動する。

19時からは、Kさん(日本人)&Ryu(台湾人)と自分の3人で晩飯をとる。Ryuは、日本語がベラベラなので共通語は日本語と云う事で、昨晩のように共通語を英語に設定しなくて良いので、英語がイチバン苦手な自分には、少しばかり楽である。で、彼らは大の日本酒党と云う事で案内されたのは、やややっぱし「和民」であった。店は違えどメニューはいっしょなので、何も見なくても注文したいモノはわかる。きっと、彼らは自分に気を遣ってくれたのだろう。実に有難いと思いつつもまさか「昨晩も」とは、口が裂けても言えないわなァ~。写真は、言わずと知れた「和民(太古城の店)」の写真と、あまりのコンセプト作りの素晴らしさにGさんが、ある意味感動すら覚えてしまった「男前豆腐」。そのパンフレットから、またまた勝手にいただき、加工してしまった写真を載せてみました。(何か問題がある場合は、ご一報くだされば、即削除させていただきます)

2010/11/02

香港滞在、2日目に突入のG

香港滞在も2日目、やっぱ自宅にいるのとは違い、不便も少なからずあるのも事実だが、愚痴になるといけないので、今日のところはやめときます。一応、相談役を受けている会社も、ホテルは用意してくれていたのだが、カンファレンス会場と本社がある「中港城」にある「ROYAL PACIFFIC HOTEL(皇家太平洋酒店)」と云う事で辞退させていただいた。理由は、如何せん自分には近すぎる?

まあ、結局は会議後の付き合いを極力避けたかった為の別ホテル泊となった。だが、ひさしぶりに味わう?遭遇する?ラッシュに、Gさん少々興奮気味。失礼、労働と云う行為の尊さと、大変さをあらためて感じた次第であります。で、きょうの会議は少し早目の14時に終了する。では(やったァ)と云う事で、今朝電話のあった旧友のフィリップ(香港人)に電話を入れ、遅めのランチをとる事に。待ち合わせは14時45分にTIMES SQUARE入り口でと云う事になる。

で、さすが銀行員である、オンタイムで現れるのは昔から。久々に会う彼は、少しばかりヤツレタ感じがする?それともやっぱ、齢とった?まあ、とある銀行のお偉いさんだけに、かなり多忙な日々を送っているせいと思う事にする。でもって、案内されたのはこのGめのレヴェルに合わせてくれたのか?と思えるほど、意外や意外にも単なるオープンカフェ?以前の彼を知っている自分にはチッとばかし肩すかしにあった感じがしないでもない。

彼曰く、こういう処が目立たないのだとか?「お前は芸能人か?いったい何のために・・・・」と、すかさず突っ込みを忘れないG。彼の奥方は、CX(キャセイパシフィック航空)の元CAで、ミス香港にも出場した経験があるほどのスゴ美人なのである。んで、最初に知り合ったのはナンと、自分のほうなのである(んー)。とは言っても、単なる機内での知り合いだったという事で、今でも「何故か、ホント良かったなァ(何で?)」と思っているのも、紛れもない事実である。
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相変わらず軽口を叩き合うふたりのGさんに、まわりのテーブルのお客も目が点。15時30分をまわったところでDino(SOLER)から電話が入り、先日のお礼を言われる。テリーの音が自分好みになったとかで、スコブル喜んでいた。彼に限らず、ギターのリペア&セットアップをやっていて、ボランティアとは言え、こういう風に喜ばれる事が、ある意味糧になっているのも事実なのである。。

で、SOLERのおふたりには、甚だ失礼な話ではあるが、自分が思っていたよりもズッーと、律儀で礼儀正しい彼らに逆に恐縮し、超好感をもったGさんであった。自分が澳門にもどる5日の夜か、6日に再度会う事になった。K氏の会社ROSSO INTERNATIONAL LTD(http://www.rosso-jp.com/)が取り扱うSUGI GUITARS(Sugi Musical Instruments Ltd. http://www.sugiguitars.com)のモニターになって貰えたらなァと思っている。でもって、昼食は16時におひらきにし月末に家族を連れ来澳する約束をし別れる。

自由になった自分は、「時代廣場」向かいのビルへと移動する。こちらに来るといつも寄るブランド(と云っても高級ではない)ビルがあって今回もイってみる。で、数点衣料品を買って「TIMES SQUARE」にある鬼門の「CITY SUPER」へ。きょうも来てしまったのだが、なぜかこのGめには妙に落ち着く場所である事は間違いない。さて、あすもまた来るぞ~と気合を入れホテルへともどる。

写真は、説明するまでもなくカンファレンスと、フィリップとランチをとった時代廣場(タイムズ・スクエア)地下にあるCAFE(名前は失念ゴメン)。CITY SUPERで買ったいつものLindtの85%CACAOのチョコレート。でもって、以前は時代廣場対面にあった「許留山(Hui Lau Shan)」。ここのスウィート類は、マンゴーベースにしており、地元香港は許より澳門、日本などのアジア諸国にも有名になっており、どこの支店でも時には長蛇の列になることも珍しくない。

2010/11/01

何は無くともとにかくENJOYだッ!

先月と云うか、先週のと云えばいいのか自分にとっては、いい意味でのドタバタ?それともワサワサ?表現する言葉はともかく、何かといそがしい日々が続いたのも事実である。しかしながら、このGめは疲れるどころか自分でも不思議とイキイキとしてくるのが、肌で感じられたと言っても過言ではない。もちろん、親しくさせていただいていた方々が、それぞれの事情もあって澳門から離れて往かれる方々。また、あらたに澳門にいらっしゃっりこちらにお住まいになって、出合った方達などヒトとの出会いは、自分にとって最高最大の財産である。

・・って、なんだかなあ。と云う書き出しをしてしまって「チッ!」と、書き出しを失敗しちまったァと思ったのも事実。ったく、自分でも何を言いたいのだか ・・・・。実は、きょう朝から所用で香港に来ている。5日の金曜まで滞在の予定なので、少しばかり小旅行気分。

アレコレ、アッチコッチと日が昇っている間は、動かねばならないがお日さまさえ沈んでしまえば、自由に時間を使う事ができるので、約1年振りの香港を楽しもうと思う。敢えて香港在住の友人たちには連絡を入れてはいないが、このBLOGを見たら何人かは連絡をくれるやも知れない。さて、初日のきょうであるが、実は就航間もない「MACAU DRAGON(http://www.macaodragon.com)」と云うフェリーを利用して香港入りした。結果は、自分には料金安いワ空いているワでいう事無しと云うのが実感。誣いて言えば本数が少ないのと、時間がジェットフォイルよりも15分ほど余計に時間がかかり、尚且つ少しばかり揺れるシップなので、乗り物に弱いヒトにはお奨めデキない。

が、料金が往復でチケット購入するとナンと、128パタカのみと云う一般的なフェリーの半分以下の金額で往復できてしまうのだ。計算すりゃあ、チョコレートが何枚買えるかがわかるだろう ・・・・って、普通の大人ならまずそんな事は考えんだろうが ・・・。断っておくがこのフェリー、現在?(これからも?)は、タイパ島のフェリーターミナルからのみの就航となっているので、お間違いなく。

んでもって、あさはチャッカリMICHEALのクルマでターミナルまで送って貰う。楽ちんのうちに上環の港澳フェリーターミナルに到着し、階下にある「味千らーめん」にてまずは腹ごしらえ。イッキに食べたのはいいのだが、そこのスタッフの動きが早いだけで、要領が得てない事に気付いてしまったGさんは、ついイラついてしまう。こころのなかで「チッ、やっちまった!ストレス貰っちまったヨ」とブツる。

で、店を出てまず「EXCHANGE SQUARE」の46階にある「在香港日本国領事館」へ。今回の目的のひとつでもある必要書類数点の申請をする。本来、数時間後には受け取る事が出来るのだが、また戻ってくるのもめんどいので、後日澳門へ戻る時に受け取る旨、職員の方にお伝えする。

いつも思うが、現地スタッフの方々は本当に日本語が上手で、毎度毎度感心させられる。あッ、そうそう広東語の上手い日本人スタッフもおられて、またまたGさんビックリ、それもなかなかの美人ときていてGさん、ワケもわからずニンマリ。んで、先にホテルにチェックインすべくタクシーを走らせる(当たり前だァ、歩きゃあしねえだろう)。部屋に入りホーっと。ひと息。取り敢えずシャワーをし、着替えて出掛ける準備。と云っても、スーツに着替えるワケではないが ・・・なんとなく気を引き締める。

出掛ける先は、九龍の中港城に本社を構えるとある貿易商社。いつもは、メールと電話のみか、役員が澳門に来てくれた時のみのやり取りとなっている。偉そうに?と、自分でも「コレでイイのかなァ?」とは思っております。何卒ご容赦のほど願います。今回、いつもよりも大きなプロジェクトが動き出すという事もあり、海外の支社からも、役員や責任者が一堂に会する重要会議が催されるのである。

その会社の相談役(どう云う訳か?自分にもよくわからん)に名前が入っているために、今回の参加と相成った次第。ちなみに会議は4日間続く。会場となるのはは、やはり中港城内にあるホテルのカンファレンス・ルームを借りて行われる。取り敢えず、初日のきょうはお偉いさんたちの事業報告と挨拶などがおこなわれた。所謂、日本で言うところの懇親会?パーティーとなってゆくのである。

・・・・・が、自分は一刻もはやく「CITY SUPER」へ行きたくてウズウズ。19時、ナンとか解き放たれ、彼らの飲み~の誘いも断り、宿泊先のホテルがあるCauseway Bayの「TIMES SQUARE」へ一目散。部屋の冷蔵庫イッパイにしてやるゾと、ナゼか?ワケワカメな一大決心をするムサクルGであった。写真は、噂のMACAU DRAGONと云う、如何にも?的な名前であるが、新造船?のためか、なかなか内部もおキレイ。写真下2枚は、TIMES SQUAREにあるCITY SUPERにて、新潟県の物産展をやっており、澳門在住の自分にはヨダレもののイベントであった。その物産展にスタッフとして仕事をしていたオバちゃんに呼び止められ「広東語ウマいね?」と云われるかと思ったら「日本語ウマいね?」とぬかすではないか。どうやら、隣のおだんご屋さんでのやりとりを聴いていたようだ。よろこび?のあまり思わずパチリ!とイってしまったゾイ。ああ、毎度ながら此処に来ると一軒でもでもいいから、澳門にあったら、売り上げにオモイッキシ貢献してあげられるのにィ ・・・・と、きょうもツブヤクGであった。

2010/10/31

日本企業はなぜ日本に投資しないのか

きょうは、ネット上の情報をオモイッキシ掻き集めてみました。したがって、いつものBLOG調とはチイとばかり文体は違いますが、よろしければ、このGめのツブヤキに少々お付き合いください。ではさっそくイってみちゃいます。まず、約ひと月前の話しにはなりますが、アサヒビールが9月28日、中国国内で急成長を続ける台湾系食品大手「頂新グループ」の持ち株会社(以下、頂新)に出資することで合意したと発表しました。もともと両社は子会社、関連会社を通して、飲料を製造する合弁会社を設立しています。

アサヒビールはこの合弁会社の株式の一部を頂新に売却し、同じ金額で頂新の株式を購入します。アサヒビールは新たに資金を投入するわけではありませんが、持ち株会社の株式を一部(増資後発行済株式総額の6.54%)所有することで、両社の関係は強化されることになります。

併せて、アサヒビールは既に頂新の株式を20%(増資前)保有する伊藤忠商事と、従来の中国における飲料事業に加えて、国内で展開している高付加価値食品や機能性食品などを中心に、中国、台湾における食品事業の拡大を協力して目指していくことにすると発表しました。これでアサヒビール、伊藤忠商事の合計持ち株比率(増資後)は25.2%ととなり、両社は共同で中国ビジネスを強化していくことになるでしょう。

また、頂新はサンヨー食品と合弁で香港上場会社「カンシーフ」を設立しています。このカンシーフは中国国内において、即席麺、茶飲料、ミネラルウォーターでトップシェアを誇り、クラッカー、果汁飲料でも2位のシェアを占める超優良企業です。カンシーフの持つ中国での食品事業運営のノウハウは大変貴重です。

ここで上げた企業以外に、カゴメも、伊藤忠商事、頂新と野菜ジュース製造で合弁会社を設立しています。複数の日本企業が中国本土のビジネス慣習、消費者気質に詳しい台湾企業と組むことで、本土での食品ビジネスを大きく拡大させようとしている姿が浮き彫りとなっています。さらに、日本の産業全体を見渡した場合、電機電子、自動車、機械といった輸出比率が5割を超えるような企業ばかりの産業が、中国などの海外への進出はある意味で仕方がないでしょう。

しかし最近では、内需系の産業までが積極的に中国進出を進めています。TOTO、住生活グループといった住宅設備、資生堂、花王、ユニチャームなどの化粧品・ヘルスケア、伊勢丹、セブン&アイHD、イオングループといった小売業、ヤクルトなどの食品メーカーなど、代表的な内需産業までが、中国進出を加速させています。

日本では、ほぼあらゆる産業で、多くの企業が日本に投資するのではなく、中国をはじめとした海外への投資を選考しています。日本では産業の空洞化がゆっくりではありますが、確実に進んでいるのです。なぜ、日本の企業、とりわけ体力のある大企業は日本国内に投資したがらないのでしょうか。

少子高齢化で需要自体が大きく拡大する望みが薄い、法人税率が高いことなどが、その主な理由と言えるでしょう。しかし、最大の理由は、円が高すぎるからです。為替水準の評価方法の一つとして、購買力平価といった評価方法があります。つまり、日本の平均的な消費者が日本で支出する金額(円)と、もし、アメリカで同じ質の生活を送ったとすれば必要となるだろう商品を消費した際の支出金額(ドル)を比べることで計算されるレートです。

ドルで表示されるのが標準となっているのですが、IMFの資料によれば、2009年における実際の円ドルレートは購買力平価と比べ21.8%も円が高くなっています。ちなみに人民元で比べると、逆に44.0%も実際の人民元レートが購買力平価よりも安くなっています。現在の円ドルレートの水準については、いろいろな評価がありますが、少なくとも大半の事業会社からみれば、日本で設備投資して生産を拡大し、日本から輸出しようと考えられるような水準ではありません。
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みなさんは、すでにおわかりだと思いますが、日本で生産するよりも、海外の供給可能国から輸入するか、もしくは海外で生産して輸入した方が、当然のように有利であると判断されるような水準なのです。日本政府は、為替水準に対してこれまで非常に鈍感でありました。それは、為替、政治、経済に対しても全く同じです。
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さらに言わせて貰えば、と云うより勝手に言ってしまいますが、今回の尖閣諸島問題で、外交力に関しても極めて貧弱であることが露呈しています。今回の事件に対する中国の反応は、中国ウォッチャーや実業で中国と深くかかわりを持つビジネスマンや現地で生活する者からすれば、極めて自然で当たり前なものであり、何の驚きもありません。
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漁船の船長を逮捕するならば、よほどしっかりとした戦略がなければなりません。釈放するときも同じです。政府関係者は、中国がこれほど激しい反応を示すとは予想せず、また、釈放すれば相手の怒りは収まると勝手に思い込んでいたようですが、あまりにも中国を知らなさすぎます。中国というよりも、世界を知らなさすぎると言うべきかもしれません。結局、こうした日本政治の弱さが日本経済を長期にわたって低迷させている最大の要因だと思います。
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日本と最も対象的な国は中国です。世界の主要国の中で国家主権の最も強い国の経済運営がこの20年間で最もうまくいっているのです。国家の発展は自由放任の中から自然に生まれるのではなく、しっかりとした国家発展戦略と利害関係の激しく対立する国家間の調整をしっかりと行うことのできる外交力があってはじめて勝ち取ることができるのです。優良企業の経営者にしても、そのほとんどが、日本が大好きであり、心情的には出来る限り日本で設備投資をして、雇用を増やしていきたいと考えているはずです。一方、中国でのビジネスは熾烈を極めています。法律が完全に機能しているとは言い切れないところがあります。時には資本の論理すら通じないことがあります。政府すら盲目的に信じることなどできません。日本の常識などほとんど役に立たないばかりか、むしろそれを信じることは非常に危険であるとさえ言えるでしょう。
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予想もつかないようなことや、理不尽なことが頻繁に起こり、そうしたことが発生しないよういつも注意していなければなりません。問題が起きた時にはできるだけ迅速に対処しなければなりません。ほんの些細のことすら気を許すことのできない厳しい企業経営を余儀なくされるのです。それでも彼らは中国を目指すのです。なぜでしょうか?企業にとって「利益の最大化」が使命だからです。日本の優良企業が中国に投資するのです。個人投資家は、もし利益の最大化を目指すなら、日本株に長期投資すべきでしょうか?それとも…?共産主義の理念の崩壊が叫ばれて久しいが、権力集中を支持する人たちは常に民主主義を排除し、自らの権力構造を守る発想しか生んでこなかったことがこれではっきりした。さぞやマルクスさんも驚いていることでしょう。労働者を搾取から解放するための論理が、世界中から富や領土を搾取するための看板に使われているなんて